結露診断士 資格取得講座は、建築士、施工管理者、住宅診断士など、結露問題に携わる全ての専門家に向けたオンラインによるeラーニング形式の実践型プログラムです。
結露の発生原理から被害、分類、対策、診断方法までを体系的に学ぶ専門講座。冬型の結露はもちろん最近問題になっている夏型結露、周年型結露など、実例を交え、住宅・建築の結露防止と診断力を高めます。
第1章では結露現象の推移と最近の傾向を理解し、第2章ではカビや腐朽菌など結露がもたらす建築被害を具体的に学びます。
第3章では結露の分類と特性を整理し、第4章で通気層の役割と効果を解説。第5章では水蒸気の性質と移動原理を湿り空気線図や計算式を通して理解します。
第6章以降では、冬型・夏型・通年型の各結露事例を実例を交えて解説し、季節要因はもちろん生活習慣・設計施工・換気不良など多様な原因を体系的に整理。10章から最終章は、結露診断・予防診断・発生結露診断の実務的手法を学び、調査計画・測定・報告の要点を身につけます。
第1章 結露の推移と最近の傾向
冬型結露は、戦後の建物の気密化により発生。冬型結露は、建物の断熱化や断熱化により徐々に減少し、最近は地球温暖化の影響で新しい結露が増加傾向にあります。
1章は、過去から現在まで結露現象の推移と最近の結露の傾向について解説いたします。
第2章 結露の弊害
結露が、建物内に発生すると人の健康や建物に被害が及びます。
2章は、結露によって引き起こされる人や建物への被害を説明いたします。
第3章 結露の分類と特性
結露は、発生する時期、箇所、範囲、要因、発生する要因を作った人など、色々の分類の仕方があります。結露を分類することで、発生要因や是正方法が分かりやすくなってきます。
3章では、結露の分類の仕方とその特性について説明します。
第4章 通気層について
通気層は、2009年の瑕疵担保履行法の施行によって雨水の侵入を防ぐために普及し始めましたが、壁内の水蒸気も排出してくれる重要な役目も持っています。
4章では、通気層が結露に対して果たしている役目を説明していきます。
第5章 水蒸気について
水蒸気は、もっとも結露の原因となる要素です。水蒸気の性質や水蒸気に関わる様々な用語を知ることで、結露の発生イメージがつかみやすくなります。5章では、水蒸気について掘り下げて説明していきます。
第6章 1 冬型結露
戦後、北海道で鉄筋コンクリートの建物から発生し始めた冬型結露は、アルミサッシの普及で全国に広まりました。その後、断熱材の普及、通気層やペアガラスの一般化、24時間換気の義務化、結露定常計算の普及、エアコンの普及などによって結露は減少してきました。その一方で、まだ冬型結露は発生しています。
6章の1では、冬に発生している結露を中心に学んでいきます。
第6章 2 冬型結露
冬型結露の第2回は、断熱材の欠損による結露をテーマとして ●ダウンライトからの結露と対策 ●天井点検口の結露と対策 ●天井断熱欠損の結露と対策 ●スイッチ・コンセントの断熱欠損による結露と対策 ●サッシ周りの断熱欠損による結露と対策 について学びます
第6章 3 冬型結露
冬型結露の3回目は、比較的古い鉄筋コンクリート造の建物で結露が発生する意外な原因と対策。さらに、換気量の不足により結露が発生する4つの事例と対策について学びます。換気量の不足による結露は居住者の誤使用や理解不足が要因となっているケースも多く、注意が必要で
第6章 4 冬型結露
寒い季節は外気が乾燥しているため、室内の水蒸気は生活の中で発生したものとなります。冬型結露の最終回では生活活動を発生源とする水蒸気による結露、換気扇などの設備のメンテナンス不備による結露の発生と対策について学びます
第7章 1 夏型結露
東京の夏の外気平均露点温度は、1980年と比べると、4℃上昇し、25℃近くになっています。このため、年々、夏型の結露が増えています。
夏型結露は、冬型結露の対策とまったく違います。今は、関東以南において夏型結露が多く発生する傾向にありますが、今後は温暖化が進むことによって、東北・北海道での夏型結露も増えることが予想されます。
第7章では、最近の建物で発生している結露を中心に学んでいきます。
第7章 2 夏型結露
夏型結露の第2回は、様々な夏型結露現象の中から ●冷房の風が上がる箇所の結露 ●間仕切りや界壁部の結露 ●天井石膏ボード、天井付けエアコン・24時間空調の本体・空調ダクト・冷媒管・ドレイン管・給排気ダクト等に発生する結露 ●熱橋部結露 について学びます。
第7章 3 夏型結露
夏型結露の1回と2回では夏の外気平均露点温度の上昇を背景として、冷房と結露の関係について取り上げました。
夏の外気には湿気が多く含まれていますが、換気はこの水蒸気を室内に取り込むことでもあります。7章 3回目は、換気と結露について学びます。
第7章 4 夏型結露
結露の発生を防ぐ重要な役割を担っているのが外壁の通気層や屋根の通気・換気経路です。しかし、設計・施工の不具合により通気層が十分に機能していない場合があります。7章の4では、設計・施工の段階での通気のチェックポイントについて学びます。
第7章 5 夏型結露
夏型結露の1回から4階までは、主に住宅の結露の原因と対策について学びました。結露診断は、衛生面の信頼性にこだわる業務用の施設や設備からの要望も少なくありません。
夏型結露の最後は、業務用キッチンやスーパーマーケット、さらに他の空間とは異なる地下室の結露を取り上げます。
第8章 1 通年結露・他
結露が、季節にかかわらず一年中発生したり、春先だけ発生したりと、夏や冬以外でも起こるケースがあります。
8章の1では、夏や冬に限定されない通年結露などについて学びます。
第8章 2 通年結露・他
季節による結露の分類に従って結露が発生する仕組みと対策を学んできました。まるで生き物のように変化する飽和水蒸気量。結露の源となる水蒸気を正確に探し当てることが対策の要です。
第9章 結露診断方法
結露診断には、発生を予防する「結露予防診断」を発生した結露に対する「発生結露診断」があります。
9章は、3つで構成される「結露予防診断」と4つの要素で構成される「発生結露診断」の要点について説明します。
第10章 結露予防診断
結露予防診断は、床・壁・天井の層構造における表面結露や内部結露を判定する結露計算、計画上に「温度差・水蒸気要因」が無いかのチェック、建物の「住まい方マニュアルのチェック」があります。
10章は、結露定常計算の入力事例の説明、温度差・水蒸気要因のチェック表、住まい方マニュアルのチェック表を紹介します。
第11章 発生結露診断
発生した結露の調査方法には、①住まい方調査 ②赤外線調査 ③温湿度調査 ④差圧測定調査 ⑤風量測定調査 ⑥気密測定調査 ⑦通気層調査 などがあります。
11章は、発生した結露の原因を調査する方法を紹介します。
第12章 結露診断の注意点
発生した結露の診断を行うきっかけは、リフォームの前や、建築物件や賃貸物件のクレームです。結露の原因は複合的なモノが多く、是正も段階的に行うケースが多くなります。このため、依頼者へは診断の性質や調査時期、調査の目的など、事前に理解して貰うことが大切です。12章は、結露診断に際しての注意点を説明します。